「六大無礙にして常に瑜伽なり」
(ろくだいむげにしてつねにゆがなり)
この宇宙に存在するもの
「地・水・火・風・空・識」の六大は
おのおの妨げるものなく
常に融け合っている
【ご挨拶】

平成22年4月1日より、
あわづ温泉養老山「大王寺」に座しております。
北原華蓮(Kitahara Karen)と申します。
当寺第31世住職です。昭和38年2月28日、七尾市小嶋山「妙観院」の長女として生まれました。
「大王寺」は北陸最古の温泉「あわづ温泉」を守護する「秘仏薬師瑠璃光如来」を本尊とする寺院であり、温泉と共に1300年の歴史を刻んで参りました。
当寺院は「高野山真言宗」であり、その教えは密教です。
わたくしは高野山大学で教理を学び、高野山「親王院」で100日間の加行を修し、真言宗僧侶となりました。
真言宗の宗祖は、教科書でお馴染みの弘法大師「空海」であり、その教えの根本は、「鎮護国家」=国の安寧と、「即身成仏」=この身このままで涅槃に入るということの二点です。
つまり、すべての人々が悟りを得て、この世を「密厳仏国土(みつごんぶっこくど)」=「極楽浄土」にしようという壮大な教えです。
約2500年前に「仏教」の祖「釈尊(しゃくそん)」が、仏でありながら人間の王子として現れ、世界で最も苦しむ古代インドの人々を教化(きょうけ)しました。
次は、56億7000万年後(遠い未来の例え)に、兜率天(とそつてん)で修行していた「弥勒(みろく)菩薩」が、蓮華の台より下り立ち、仏でありながら人間として下生(けしょう)します。その時には、見たこともないような想像を絶する美しく薫り高い「龍華(りゅうげ)」の花が一斉に咲き、続いてこの世の花々のすべてが開花して大地を充たし、弥勒菩薩はわたくし達に、3度説法をするといわれております。
それを「龍華三会(りゅうげさんね)」と呼び、その時、同じく兜率天で修行していた仏陀「釈尊」も、弘法大師「空海」も、弥勒菩薩と共に下りて来て、わたくし達を教化し導いてくださるのです。
それでは、それまで、わたくし達はどなたにすがり、どのように過ごせばいいかと申しますと、弥勒菩薩が下生されるまで、「地蔵菩薩」が守護してくださることになっております。
それから、「同行二人(どうぎょうににん)」という言葉をご存知の方も多いと思いますが、弘法大師「空海」が、わたくし達のとなりで常に一緒に修行してくださることになっております。
わたくし達は、大安心で修行に励めばいいのです。
養老山「大王寺」では、本尊「薬師如来」の御前にて、三密の秘法「薬師法」により、各種供養、祈願を行っております。
気に病むこと、悩みや願い事がございましたら、お気軽にご連絡ください。
「薬師如来」は、修行中の菩薩の時代に「12の大願」を立て、世の中のすべての人々を救うと誓いました。
その7番目に、世の中のすべての「病い」を治すと誓われております。
身体の不調、こころの不安定、家庭の不和、社会の不景気など、これらすべてを「病い」として包括しております。
わたくし達、真言宗僧侶は、仏の仕事の一端を担い修行しております。
僅かながらでも、皆さまのお役に立てれば幸せです。
「のうぼう ばぎゃばてい ばいせいじゃ くろばいちょりや はらば あらんじゃや たたぎゃたや あらかてい さんみゃくさんぼだや たにゃた おん ばいせいぜい ばいせいぜい ばいせいじゃ さんまどぎゃてい そわか」